●『長良川のアユと河口堰』(農文協)

●『長良川のアユと河口堰』(農文協)

今、再び問う河口堰の是非。時を経てあらためて浮上している現実の問題。長良川の蘇生にむかう編纂の一冊。川は地球の血管、我が愛する長良川を鮎に込めて、装丁画を描かせていただきました。(康成)

PS この原画など、絵本やタブローなどの原画約230点が、山形県東根市のまなびあテラスにて、「村上康成の世界展」(4月27日~6月9日)で展示されます。詳細はまた近々、掲載いたします。

 

日本三大清流に数えられる長良川は、本州の大河で唯一本流にダムと堰のない川と言われ、山・川・海の連続した生物圏の上に豊かな水文化が育まれてきた。アユをはじめ海と川を回遊する生き物、汽水域で生活する生き物は長良川の大切な恵みであり、川の生物圏の連続性、持続可能性の指標だが、河口堰はその営みを分断した。2015年、長良川の天然アユは岐阜市で準絶滅危惧種に指定(後に削除)、「清流長良川の鮎」が世界農業遺産に認定された。本書は、生物多様性の喪失が地球の限界を超えている時代に、川の生物圏を再生し、社会や経済の基盤として復権させ、川と人の関係を結びなおす可能性を探る。

⦿編集こぼれ話

> https://note.com/nobunkyou/m/mefbddde2e597